約2年ぶりのバージョンアップとなったSony Creative Softwareのエントリーユーザーに最適な『ACID MUSIC STUDIO 10』ですが、正直、DAWとしては進化しましたが、本来このソフトの持つ魅力という点では微妙な感じがしました。
どんなバージョンアップ内容については「ACID MUSIC STUDIO 10の新機能」で確認してもらえば良いですが、現在はタブレットでの音楽制作というのが、すごく勢いがあります。
Andoroid端末のアプリは、まだまだですが、iPadやiPhone/iPad Touchのアプリに関しては、『KORG Gadget for iPad』や、『YAMAHA Mobile Music Sequencer』などをはじめ、かなり魅力的なアプリが登場しています。
何と言ってもタブレットのアプリは安いので、音楽制作をかじってみたい人は、たとえ上手くゆかなかったとしても金銭的に失敗しません。
そんななか、1万円を越える『ACID MUSIC STUDIO 10』が今後どうなってゆくのか、正直なところ不透明で、上位版はすでに取り残された『ACIDシリーズ』の存続自体が、かなり厳しい状況になってゆくのではないかと思います。
手軽さが売りの音楽制作ソフトはエントリーユーザー用、もしくはプリプロであったり、パートナーソフトなので、細かいDAWのオーディオ機能や細かい編集機能は求めていません。
そのため、価格をキープするために、無理に機能アップであったり、プラグインを追加するのであれば、販売価格を落とすという選択肢も『ACID MUSIC STUDIO』は視野に入れるべきだと思います。
個人的には現在のDAW事情を考えると、7〜8千円が『ACID MUSIC STUDIO 10』は妥当だと思います。